省エネルギーセンター会長賞
日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
No.668 2020年3月
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凍結洗浄搭載型ルームエアコン 「白くまくん」
「プレミアム Xシリーズ」
写真右:日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
グローバル製品開発統括本部 Hank Marcy 統括本部長
1. 製品開発の背景
エアコンは室内機だけで運転するものではなく、室内機と室外機がそれぞれの役割を果たしながら空調を行う。当社は従来よりエアコン室内機内部のクリーン機能の開発に取り組んでおり、これまで「凍結洗浄」や「ファンロボ」などの技術を開発してきた。室内機内部のクリーン機能は、清潔性に加え、性能低下の抑制にも寄与する。今回当社は室外機も汚れていることに着目し、今回の新製品を開発した。
また、カビに対する関心の高まりにこたえるため、室内機内部の新たなカビ抑制機能の開発にも取り組んだ。
2. 製品の特徴
今回受賞した本製品(*1)(図1)では、ファン逆回転と「凍結洗浄」による「室外熱交換器自動お掃除」機能を搭載し、汚れによる風量低下を抑える。これにより、性能低下によるムダな電気代の発生を低減することにも貢献する。
また、室内機のクリーン機能をさらに進化させた。エアコンの運転中はもちろん、運転していない時も24時間365日エアコン室内機の内部を見張り、プラズマイオンの充満や、加熱・低湿制御を行い、カビを抑制する、「カビバスター」機能を搭載した。加えて、「凍結洗浄」「ファンロボ」で、カビとカビの養分となるホコリも除去し、エアコン内部を清潔な状態にする。
[図1凍結洗浄搭載型ルームエアコン「白くまくん」 プレミアム Xシリーズ]
(1)「室外熱交換器自動お掃除」
「室外熱交換器自動お掃除」機能(*2)は、運転停止後にファンを逆回転(図2)することで大きなホコリをはがす。さらに、定期的に室外機の熱交換器を凍らせ、たくわえた霜を一気に溶かして汚れを洗い流す「凍結洗浄」(図3)を行う。これらにより、汚れによる風量低下を抑え、ムダな電気代のカットにも貢献する。
[図2:室外機の「ファン逆回転」(イメージ図)]
[図3:室外機の「凍結洗浄」(イメージ図)]
[図2:室外機の「ファン逆回転」(イメージ図)] [図3:室外機の「凍結洗浄」(イメージ図)]
本製品は、従来製品から引き続き、室内機に「凍結洗浄」「ファンロボ」を搭載しており、室外機の熱交換器自動お掃除とあわせてムダな電気代のカットを実現した(*3)。
(2)一年中、エアコン内部を見張ってエアコンをカビから守る「カビバスター」
「カビバスター」(*4)は、運転中はもちろん、運転していない時も24時間365日エアコン内部を見張り、プラズマイオンの充満や、加熱・低湿制御を行ってカビを抑制する。(図4)
[図4:カビバスター(イメージ図)]
さらに、室内機の熱交換器自動お掃除「凍結洗浄」とファン自動お掃除「ファンロボ」を組み合わせることで、カビとカビの養分となるホコリも洗い流す。「カビバスター」と「凍結洗浄」「ファンロボ」によって、一年中カビを抑制して清潔な風を届ける(*5)。
3.おわりに
今後もグローバル市場を見据えた省エネルギー製品の開発に積極的に取り組み、家庭用から業務用まで、高性能で信頼性の高い空調機器の開発製造を通じて、地球環境保全に貢献していく。
(*1) RAS-X22K・X25K・X28K・X36K
(*2) 工場出荷時には設定されていません。お客様ご自身による設定が必要です。
使用状況や環境により運転しないことがあります。
(*3) 当社調べ 当社試験室での実証結果による一例。期間消費電力量については、
RAS-X40K2S。JIS C9612:2013に基づくAPFから算出。新品を100とした
場合の比率。「室外熱交換器自動お掃除」「凍結洗浄」「ファンロボ」あり
(102%)と「室外熱交換器自動お掃除」「凍結洗浄」「ファンロボ」なし
(109%)の約7年後で比較。当社独自の条件に基づくものです。使用状態や環境
により異なります。
(*4) 工場出荷時には設定されていません。お客様ご自身による設定が必要です。
(*5) エアコンから出る空気を、除菌しているわけではありません。日立調べ(製造
元)。RAS-X22K。●試験機関:一般財団法人北里環境科学センター。
試験番号:北生発2019-0031号。室温約27℃、湿度約70%。
[シーズン中を想定した動作]「カビバスターなし」:毎日6時間冷房運転を4週
繰り返し。
「カビバスターあり」:毎日6時間冷房運転後、1~6日目までは「カビバスタ
ー」設定によるエアコン内部乾燥運転とプラズマイオン充満運転、7日目は
「カビバスター」運転(プラズマイオン充満運転+加熱・低湿制御)+
「凍結洗浄」&「ファンロボ」運転。このサイクルを4週繰り返し。
[シーズンオフを想定した動作]「カビバスターなし」:1日目のみ6時間冷房
運転後、4週間運転停止。 「カビバスターあり」:1日目のみ冷房運転後、
1~6日目までは「カビバスター」設定による定刻1回運転プラズマイオン充満
運転、7日目は「カビバスター」運転(プラズマイオン充満運転+加熱・低湿
制御)。このサイクルを4週繰り返し。 【吐出空気のカビ個数の比較】対象
部分:熱交換器・通風路・ファンにカビ胞子を塗布し、上記運転を4週繰り返し
後の吹き出す空気を採取、1㎥あたりの空気に含まれるカビ胞子個数を比較。
99.9%のカビ抑制効果。
以上
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