当工業会会員で調査 世界のエアコン需要推定
No.664 2019年7月
地域別世界のエアコン需要の推定について
2019年7 月
一般社団法人 日本冷凍空調工業会
当工業会ではこのほど、2018年までの世界各国のエアコン需要の推定結果をまとめましたのでご紹介します。
この推定は、工業会の空調グローバル委員会が毎年行なっているもので、今回は2013年から2018年までの過去6ヵ年について主要な国ごとにまとめました。
*ここでのエアコンは、住宅、ビル等に用いられるエアコンの合計で、ウィンド型と小型のセパレート型を含めた「家庭用エアコン」と、これ以外の「業務用エアコン」に区分してまとめています。なお、2016年から2018年については「家庭用エアコン」の内訳(ウィンド型とセパレート型)も併せて推定しまとめました。
1.概要
(1)エアコン全体
2018年の世界のエアコン全体の需要は11,097万台で、前年同等と推定されます。2018年の需要を日本、中国、その他アジア並びに欧州、北米などの地域に区分して見ると、最大の需要地は中国で4,463万台、前年の3%減と見られます。 中国の需要は世界全体の40.2%を占めることになります。 次いでアジア(日本・中国を除く)が1,782万台、第3位が北米で1,559万台、以下、日本が1,052万台、欧州が691万台、中南米が683万台と続きます。
(2)家庭用エアコン
2018年の世界の家庭用エアコンの需要は9,607万台、前年同等と推定されます。 最大の需要地は中国で4,215万台、3%減であったと見られます。 次いでアジア(日本・中国を除く)が1,612万台、第3位は日本で965万台、以下、北米が824万台、中南米が623万台、欧州が617万台と続きます。
(3)業務用エアコン
2018年の世界の業務用エアコンの需要は1,490万台、前年比2%増と推定されます。 最大の需要地は北米で735万台、2%の増加であったと見られます。 次いで中国が248万台、第3位はアジア(日本・中国を除く)で170万台、以下、日本が87万台、欧州が75万台、中東が60万台と続きます。
2. 調査の対象と手法
(1) 製品の範囲と区分
推定の対象にしたエアコンは、住宅・ビル等で使われるエアコンで、ユニットになったものを対象にし、ヒートポンプ式の冷暖房兼用のものを含んでいる。 ポータブル型エアコンおよび冷温水システムに用いるファンコイルユニットなどは除外した。
「家庭用エアコン」は、ウィンド型エアコンと小型のセパレート型エアコンおよび家庭用マルチエアコンの合計とした。
「業務用エアコン」は、主として業務用で中・大型のセパレート型エアコンと、リモートコンデンサ型、シングルパッケージ型のエアコンおよびビル用マルチシステムの合計とした。 北米で言うユニタリーエアコン、ユニタリーヒートポンプはここに分類される。
(2)調査の方法
調査は、アンケート調査票を工業会の空調グローバル委員会参加会社に配布、回収、集計して需要推定値を求めた。
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