~更なる低GWPを目指して~ NEDO環境部事業報告会
No.652 2017年7月
2017年7月26日から7月27日の二日に掛けて川崎のミューザ川崎で国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(New Energy and Industrial Technology Development Organization,以後NEDO)の環境部がNEDO環境部事業報告会を開催した。
今回、その中の27日に開催された温暖化対策分野の報告会を取材した。(写真1)
今回、その中の27日に開催された温暖化対策分野の報告会を取材した。(写真1)
写真1:会場の様子
報告会では、まずNEDO環境部主任研究員の阿部正道氏が『フロン分野における地球温暖化対策関連技術開発の取り組み』と題し報告。
報告では、「フロン対策の背景と政策動向」、「NEDOのフロン対策」、「今後の方向」の3点について述べた。阿部氏は代替フロン(HFC)が優れた特性からエアコンの冷媒に使用されている一方で、GWPが高く地球温暖化の影響をもたらす為、パリ協定やモントリオール議定書のキガリ改正で排出量削減対象になった背景を述べた。それを踏まえた上で、さらに低GWPのフロンまたはフロン以外の冷媒を使用した機器に転換していく必要があるとし、NEDOのフロン対策プロジェクトについて続けて報告した。(写真2)
写真2:報告をするNEDOの阿部正道氏
特に『高効率ノンフロン型空調機器技術の開発』プロジェクトでは低GWP冷媒を使用した製品が確立されていない領域にある、空調機器の分野に絞り、高効率ノンフロン型空調機器の要素技術開発を実施するとともに、産官学連携体制の「微燃性冷媒リスク評価研究会」を組織し、その結果、高圧ガス保安法の改正に寄与し、低GWP使用機器の製品化を促すものとなったことを報告した。
今後の方向性についてはHFCの排出量が増大しないよう、冷媒をきちんと管理すると同時に、冷媒が漏えいした際に地球温化の影響が少ない「低GWP冷媒の開発」、それを使用した「機器の開発」と使用条件における「リスク評価」の3点が重要であると締めくくった。
現在進行しているプロジェクトについては、主にルームエアコンを対象とした『高効率低GWP冷媒を使用した中小型空調機器の開発』について、プロジェクトリーダから報告があった。
プロジェクトリーダーで東京大学の大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻教授飛原英治氏は、プロジェクトの事業概要説明後、「HFO系、HFC系冷媒の研究開発」、「HC冷媒の研究開発」について、それぞれ関係団体や役割分担の詳細と研究内容、その成果を報告した。(写真3)
その後プロジェクトに対して質疑が交わされ、報告会は終了した。
プロジェクトリーダーで東京大学の大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻教授飛原英治氏は、プロジェクトの事業概要説明後、「HFO系、HFC系冷媒の研究開発」、「HC冷媒の研究開発」について、それぞれ関係団体や役割分担の詳細と研究内容、その成果を報告した。(写真3)
その後プロジェクトに対して質疑が交わされ、報告会は終了した。
写真3:プロジェクトリーダーで東京大学の飛原英治氏
以上
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